こんにちは。芸艸堂(うんそうどう)です。
スーパーマリオ誕生30周年にあたる今年、琳派400年に合わせ
京都の画家山本太郎さんが俵屋宗達の「風神雷神図屏風」をモチーフに
描いた「マリオ&ルイージ図屏風」が完成しました。
琳派400年×スーパーマリオ30周年
© Nintendo, by Taro YAMAMOTO, 2015
制作コメント
「この屏風は私の些細な思いつきから始まりました。琳派400年とマリオ30周年の
記念の年に両方をお祝いする作品が描けないかと考えたのです。
琳派400年記念実行委員さま、任天堂さま始め様々な方々のご協力により制作を出来る
ことになったときには夢のような気持ちでした。
下絵は今までにないというくらいに何枚も描き推敲を重ね、任天堂のデザイナーさんの
お力もお借りして作り上げました。本画の制作に関しては毎日が本当に楽しくてあっという
間に時間がすぎてしまいました。「もっと描きたいのにもう夜か」と思う日が何度もあった
くらいです。ついつい徹夜でゲームをしてしまった子供時代を追体験してしまいました。
琳派は400年もの間人々を楽しませてきました、マリオというキャラクターは今も世界中で
人々を楽しませています。この屏風も同じように人々を楽しませるものになってくれたら幸いです。
山本太郎」
芸艸堂は完成を記念してこの作品を木版画にて制作させていただく事になりました!
まだ原画が完成していない時点で企画をいただき、原画制作とほぼ同時進行で版画
サイズの確認、金箔加工を金箔の色・種類を太郎さんと確認しながら摺り師さんの摺り
やすい箔の調整を進めました。
和紙の金箔加工も京都では、扇子の仕事があるので、大判サイズの加工も可能でした。
太郎さんから決定稿の下絵画像をいただき、製版用に木版寸法にプリント。
それを元に色分けした図引き紙(ずびきし)を版木に貼り付け、彫刻の開始です。
フラスコ越しの光線で墨線を彫ります。フラスコの位置と電球を調整すると、影が
できません。昔から使われていた技法で、誰が最初に工夫したのか今では不明です。
直線・曲線もフリーハンドで刀を当てて行きます。
基本となる輪郭部分が完成
雲の部分は濃淡に合わせ4版の色板が彫分けられています。
ピクセル部分の細かい部分ももちろん彫られています。
輪郭(骨)と色分けされた版は全部で23版になりました。
下絵原稿をプリントした状態の版画用原稿は色補正がされていないので、原画完成
を経て太郎さんに色指定をお願いしました。
© Nintendo, by Taro YAMAMOTO, 2015
これから摺り師さんの仕事です。現在絶賛制作中です。
摺りの様子はまた後日紹介いたします。
→その2へ続く
こちらの版画は原画と同じく10月23日から始まる
「琳派からの道 神坂雪佳と山本太郎の仕事」
10/23(金)~11/29(日) 美術館「えき」KYOTO にて展示されます。
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スーパーマリオ誕生30周年にあたる今年、琳派400年に合わせ
京都の画家山本太郎さんが俵屋宗達の「風神雷神図屏風」をモチーフに
描いた「マリオ&ルイージ図屏風」が完成しました。
琳派400年×スーパーマリオ30周年
© Nintendo, by Taro YAMAMOTO, 2015
制作コメント
「この屏風は私の些細な思いつきから始まりました。琳派400年とマリオ30周年の
記念の年に両方をお祝いする作品が描けないかと考えたのです。
琳派400年記念実行委員さま、任天堂さま始め様々な方々のご協力により制作を出来る
ことになったときには夢のような気持ちでした。
下絵は今までにないというくらいに何枚も描き推敲を重ね、任天堂のデザイナーさんの
お力もお借りして作り上げました。本画の制作に関しては毎日が本当に楽しくてあっという
間に時間がすぎてしまいました。「もっと描きたいのにもう夜か」と思う日が何度もあった
くらいです。ついつい徹夜でゲームをしてしまった子供時代を追体験してしまいました。
琳派は400年もの間人々を楽しませてきました、マリオというキャラクターは今も世界中で
人々を楽しませています。この屏風も同じように人々を楽しませるものになってくれたら幸いです。
山本太郎」
芸艸堂は完成を記念してこの作品を木版画にて制作させていただく事になりました!
まだ原画が完成していない時点で企画をいただき、原画制作とほぼ同時進行で版画
サイズの確認、金箔加工を金箔の色・種類を太郎さんと確認しながら摺り師さんの摺り
やすい箔の調整を進めました。
和紙の金箔加工も京都では、扇子の仕事があるので、大判サイズの加工も可能でした。
太郎さんから決定稿の下絵画像をいただき、製版用に木版寸法にプリント。
それを元に色分けした図引き紙(ずびきし)を版木に貼り付け、彫刻の開始です。
フラスコ越しの光線で墨線を彫ります。フラスコの位置と電球を調整すると、影が
できません。昔から使われていた技法で、誰が最初に工夫したのか今では不明です。
直線・曲線もフリーハンドで刀を当てて行きます。
基本となる輪郭部分が完成
雲の部分は濃淡に合わせ4版の色板が彫分けられています。
ピクセル部分の細かい部分ももちろん彫られています。
輪郭(骨)と色分けされた版は全部で23版になりました。
下絵原稿をプリントした状態の版画用原稿は色補正がされていないので、原画完成
を経て太郎さんに色指定をお願いしました。
© Nintendo, by Taro YAMAMOTO, 2015
これから摺り師さんの仕事です。現在絶賛制作中です。
摺りの様子はまた後日紹介いたします。
→その2へ続く
こちらの版画は原画と同じく10月23日から始まる
「琳派からの道 神坂雪佳と山本太郎の仕事」
10/23(金)~11/29(日) 美術館「えき」KYOTO にて展示されます。
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