こんにちは、芸艸堂(うんそうどう)です。

琳派400年記念を迎える2015年、イムラアートギャラリーさんで
「平成琳派」として山本太郎と芸艸堂とのコラボレーション展が開催されます。

山本太郎 x 芸艸堂コラボレーション展
「平成琳派 ニッポン画x芸艸堂」 
イムラアートギャラリー

期間:2015年2月25日(水)~3月28日(土) 日時:11:00〜19:00(日月祝休)

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山本太郎さんは1999年より古典絵画に現代風俗が融合したような独自のニッポン画を標榜して
きました。100年に1人現れる平成の琳派継承者として国内外共に高い評価を得られています。

近代琳派の継承者、神坂雪佳の版画作品なども出版してきた芸艸堂は今回本展覧会のため、
神坂雪佳の版画「住の江図」に山本太郎さんが加筆し、その部分の版木を新たに作り一枚の
版画を完成するという方法で、神坂雪佳 山本太郎 木版画「信号住の江図」を制作致しました。

琳派の創始者、本阿弥光悦や俵屋宗達から続く流れを汲む平成の絵師山本太郎と神坂雪佳の、
平成における邂逅をご堪能下さい。

神坂雪佳 山本太郎「信号住の江図」

「いっしょに展覧会をしませんか」っとある日連絡をされて来たのは山本太郎さんご本人でした。
雪佳さんの作品が大好きで、太郎さんの作品と一緒に雪佳の「百々世草」を展示するお誘いでした。
もちろん二つ返事で引き受け、「せっかくなので太郎さんの作品を木版摺で制作しませんか?」っと
今度はこちらからお願いするとこちらも快諾していただき木版画制作が始まりました。

ニッポン画×芸艸堂(神坂雪佳)というテーマから雪佳の木版画作品集「百々世草」の一図から
木版制作する事になりました。
この作品集は版画制作する事を前提に雪佳が原画を描かれました。そのため、雪佳の作風が表現
されながら必要最小限の色使いで制作されています。

今回、明治時代に製作された原版木を用い、山本太郎さんが加筆し、その部分の版木を新たに作り
太郎版「雪佳」を摺る方法をとりました。

信号住之江図イメージ3


色使いは太郎さんの肉筆画「信号松原図」を参考にしました。
信号松原図

砂浜を銀箔で表現されています。版画摺の場合、銀箔を貼ると、その上から松や鳥居
信号機の色が付き難く、銀色で表現しました。

住の江 山本太郎版の初校

初校がこちら ↑

住之江初校

銀色を抑え、ムラなく 銀が上品な色合いで表現してほしいとのご指摘をを受け再摺しました。

⇓再摺 (写真では色の差や銀色の差がほとんどわからないですね…)
住之江再校

⇓完成品がこちら
信号住之江図

摺り上がった版画は山本さまが受取られ、画面上にサイン・限定№が入った額装品が個展で発表されます! 
ぜひ、イムラアートさんへご来廊いただき、明治琳派×平成琳派の作品をお愉しみ下さいませ。