こんにちは、芸艸堂(うんそうどう)です。
ウルトラマン生誕50周年にあたる2016年、ウルトラマンと怪獣達が木版画になって登場します。
芸艸堂はその制作を担当させていただきます。
浮世絵木版画 ウルトラマンシリーズ ウルトラマン VS ゴモラ 怪獣殿下 ©円谷プロ

『怪獣殿下』のエピソードを題材に、大阪城を背景にして、ウルトラマンと
古代怪獣ゴモラの対決を描きました。
原画は京都の絵師 冬奇氏に依頼

木版画制作は絵師が原稿を描き、それを元に彫師が色ごとに版を彫わけ、
摺師がその版を使い原画の色使いを忠実に再現する昔ながらの分業制作です。
その構図の構想を版権者からお伺いし、原画制作を現在ではほとんど居られなくなった
京の町絵師として活躍中の深谷冬奇氏に依頼。
深谷冬奇
1975年神奈川県生まれ。
高校卒業後京都へ。
日本画を学んだ後、手描き友禅職人として15年間従事する。
そこで感じた日本の伝統文化、伝統美と精神性、守り伝えるべき普遍性を探求しながら
自身の絵を現代生活にふさわしい形に進化させ、国内外、衣食住すべてのジャンルに
デザイン提供を行う京の町絵師として活動中。
完全原稿が上がる前に輪郭となる墨線のみを先に絵師に仕上げてもらい、図引き紙(ずびきし)
にプリント。それを版木に貼り付け、彫刻の開始です。


ウルトラマンと背景の大阪城の奥行を表現するため 輪郭となる墨線(骨)の版木は
2枚に彫わけました。
輪郭線の彫が出来たら、それを元に色ごとに彫を開始します。
いかに無駄のない彫枚数で原画と同様の色表現ができるかは彫師の長年の経験
によります。彫は関岡氏が手がけました。



色ごとに版は彫り分けるので版木は6枚 裏表を使い12版になりました。
完成した版木を用い、摺師が原画の色に忠実に摺っていきます。
細かい部分や背景の一文字(グラデーション)を再現するために摺師は何度も版を
使い分け摺重ねていきます。
そのような過酷な使用にも摺り耐え、紙の伸縮によるズレもでない強さがある
紙は越前生漉奉書紙を使用しています。

この和紙は2000年に国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定された手漉き和紙
古来の技法を受け継ぎ、木材パルプなどを使用しない100%楮だけを使用した
9代目岩野市兵衛氏によるものです。

芸艸堂の特漉き和紙は芸マークのwatermarck(透かし)が入っています。
その和紙に摺るのは京都 佐藤木版画工房の中山氏

原画を見ながら長年の経験で絵の具を調合されます。


輪郭となる墨線から摺り始め


色板を順番に重ね摺して完成へ。


裏面は馬連でこすった跡がくっきりと残ります。12版の板を用い32回摺重ね完成しました。
現在 絶賛制作中です! 販売サイトはこちらの ぴあ さんから
その2へ続く

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ウルトラマン生誕50周年にあたる2016年、ウルトラマンと怪獣達が木版画になって登場します。
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浮世絵木版画 ウルトラマンシリーズ ウルトラマン VS ゴモラ 怪獣殿下 ©円谷プロ

『怪獣殿下』のエピソードを題材に、大阪城を背景にして、ウルトラマンと
古代怪獣ゴモラの対決を描きました。
原画は京都の絵師 冬奇氏に依頼

木版画制作は絵師が原稿を描き、それを元に彫師が色ごとに版を彫わけ、
摺師がその版を使い原画の色使いを忠実に再現する昔ながらの分業制作です。
その構図の構想を版権者からお伺いし、原画制作を現在ではほとんど居られなくなった
京の町絵師として活躍中の深谷冬奇氏に依頼。
深谷冬奇
1975年神奈川県生まれ。
高校卒業後京都へ。
日本画を学んだ後、手描き友禅職人として15年間従事する。
そこで感じた日本の伝統文化、伝統美と精神性、守り伝えるべき普遍性を探求しながら
自身の絵を現代生活にふさわしい形に進化させ、国内外、衣食住すべてのジャンルに
デザイン提供を行う京の町絵師として活動中。
完全原稿が上がる前に輪郭となる墨線のみを先に絵師に仕上げてもらい、図引き紙(ずびきし)
にプリント。それを版木に貼り付け、彫刻の開始です。


ウルトラマンと背景の大阪城の奥行を表現するため 輪郭となる墨線(骨)の版木は
2枚に彫わけました。
輪郭線の彫が出来たら、それを元に色ごとに彫を開始します。
いかに無駄のない彫枚数で原画と同様の色表現ができるかは彫師の長年の経験
によります。彫は関岡氏が手がけました。



色ごとに版は彫り分けるので版木は6枚 裏表を使い12版になりました。
完成した版木を用い、摺師が原画の色に忠実に摺っていきます。
細かい部分や背景の一文字(グラデーション)を再現するために摺師は何度も版を
使い分け摺重ねていきます。
そのような過酷な使用にも摺り耐え、紙の伸縮によるズレもでない強さがある
紙は越前生漉奉書紙を使用しています。

この和紙は2000年に国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定された手漉き和紙
古来の技法を受け継ぎ、木材パルプなどを使用しない100%楮だけを使用した
9代目岩野市兵衛氏によるものです。

芸艸堂の特漉き和紙は芸マークのwatermarck(透かし)が入っています。
その和紙に摺るのは京都 佐藤木版画工房の中山氏

原画を見ながら長年の経験で絵の具を調合されます。


輪郭となる墨線から摺り始め


色板を順番に重ね摺して完成へ。


裏面は馬連でこすった跡がくっきりと残ります。12版の板を用い32回摺重ね完成しました。
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