こんにちは 芸艸堂(うんそうどう)です。

前回紹介した展覧会の関連展をお知らせします。

北斎だるせん 名古屋市博物館 
北斎だるせん 名古屋市博物館

こちらの展覧会を記念して、200年前にそのだるまが描かれた西掛所(本願寺名古屋別院)
にて120畳の紙に達磨大師を大書する大がかりな興業を再現されます。

完成した大だるま絵そのものは第二次世界大戦時に焼失したといわれていますが、
幸いなことに興業の一部始終が記録された資料が残っています。
それは尾張藩士の高力猿猴庵(こうりきえんこうあん 1756~1831)によって書き留められた
『北斎大画即書細図』(名古屋市博物館蔵)で、そこには興業当日のスケジュールや賑わいは
もちろん、この日のために用意された和紙や筆、絵の具にいたるまで事細かに情報が記されて
います。今回、その貴重な資料をもとに、可能な限り当時の製法で大だるま絵の復元に挑戦
されます。
北斎×西別院
本願寺名古屋別院 
11月19日(日)10:00~記念法要・法話
11月23日(木) 9:00~だるま絵復元プロジェクト *雨天時は25日、26日へ順次延期

北斎×西別院


今回の展覧会がご縁で本願寺名古屋別院様とも木版摺の事業に関わらせていただきました。

200年前のポスターを復活!

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「北斎大画即書引札」名古屋市博物館蔵
 
本文には「尾州名護屋本町通り門前町大地におゐて・・・」から始まり、だるま絵の
大きさを具体的に「目六尺 はな九尺 (中略)面テ三丈二尺・・・」と記されています。
現在の寸法で表すと「目が1.8m 鼻は2.7m 顔が9.7m」といったところでしょうか。
民衆の心を惹きつけたこの引札(ポスター)はとても重要な役割を担ったのです。
現在この引札(200年前のオリジナル)は名古屋市博物館に収蔵されています。

今回、特別に名古屋市博物館の許可を頂戴し、引札(オリジナル)を基に複製引札
を、職人の技により数量限定で摺らせていただきました。

北斎達磨彫①
彫師:北村氏が桜の一枚板を用い、原本に忠実に彫っていきます。北斎達磨彫②
北斎達磨③
①墨を乗せる のコピー
彫り上がった版木に摺師:森光氏が墨をのせ、1枚づつ丁寧に摺り上げていきます。⑥和紙を剥がす のコピー

⑦完成 のコピー
完成!
余白に限定番号を記し、納めることができました。
また、記念品として注染の手拭も2柄制作させていただきました。

てぬぐい青のコピー てぬぐい赤のコピー

本願寺名古屋別院門前では 
メーテレコレクション 北斎展 ギャラリーかんしょ(西別院正門すぐ)にて
名古屋テレビ所蔵の北斎を展示、芸艸堂関連書籍、版画、グッズを販売されます。

ギャラリーかんしょ北斎展

博物館とともにぜひ巡らて下さい。 


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