芸艸堂 店主の日記

明治24年京都にて創業、 現在日本で唯一の 手摺木版和装本の 出版社「芸艸堂(うんそうどう)」の 4代目当主が芸艸堂の木版にまつわる話、 旬の情報をお届けします。

2023/02

明治24(1891)年、美術書出版社として京都で創業。
現在、日本唯一の手摺木版本を刊行する出版社です。
その木版摺、製本技術を活用して、明治~昭和初期にかけて刊行した多色摺り図案集のモチーフを
アレンジし、顔料を使った美しい発色、柔らかな和紙の手触りが特徴の木版商品や、文具、インテリア
などを制作しています。

SSS Re\arise #1.5 EXTHIBITION KYOTO”にて芸艸堂コラボ版画制作工程

こんにちは、芸艸堂(うんそうどう)です。

株式会社 アプリボットのクリエイティブスタジオ「SSS by applibot
(トリプルエス バイ アプリボット)」が開催する、所属クリエイター
自らがプロデュースする展示会“SSS Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO”にて、
京都市およびホテルアンテルーム京都の全面協力の元、京都伝統産業事業者との
コラボレーションによる新作の制作が実現しました。

SSS by applibot
Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO 
ホテル アンテルーム 京都 〒150-8044 京都府京都市南区東九条明田町7番
入場料:無料 ※予約不要
2023年2月18日(土)~4月2日(日) 10:00-20:00

SSS 京都 のコピー

タイキ、米山舞、BUNBUNがそれぞれの事業者とのコラボレーション作品を展示
いたします。
芸艸堂はBUNBUNが浮世絵を含む木版技術を利用しつつ、現代のインクも交えて
制作した木版画のコラボレーション作品の制作を担当いたしました。



BUNBUN
イラストレーター・キャラクターデザイナー。京都府出身。
ライトノベルの挿絵イラストを中心に、アニメ、ゲームなどの
キャラクターデザインを手掛ける。
2004年からフリーランスイラストレーターとして活動を開始。
ライトノベルのイラストを100冊以上担当、画集4冊発刊。
原作イラスト・キャラクターデザイン原案として、「ソードアート・オンライン」
「結城友奈は勇者である」 / 「終末のイゼッタ」 / 「サクラクエスト」などの作品
を手掛ける。

今回の木版画制作は展覧会のためのオリジナル描き下ろし作品です。
木版画制作は絵師が原稿を描き、それを元に彫師が色ごとに版を彫わけ、
摺師がその版を使い原画の色使いを忠実に再現する昔ながらの分業制作です。

京都展版画縦_1206_FIX_完成イメージ のコピー

京都展版画縦_1206_境界線 線参考 のコピー

いただいた原稿+輪郭となるアウトライン(主線)のみの画像をいただき
図引き紙(ずびきし)にプリント。それを版木に貼り付け、彫刻の開始です。

彫師 北村
いかに無駄のない彫枚数で原画と同様の色表現ができるかは彫師の長年の
経験によります。彫は名人 北村昇一氏が手がけました。
図引き紙貼り込み・剥がし のコピー
線画のみ板に残るように図引き紙を刷毛で掃います。
主版彫作業 のコピー
瞳部分彫 のコピー
瞳部分など繊細な箇所は慎重に彫進めます。
主版 のコピー
主線の板が完成
主板から校合摺(墨1色の摺り)を作り、色分け部分をトレスしていきます。
それを各版木に貼り付け、色分け彫を始めます。
主版からの校合摺 のコピー
校合摺から色板用振り分け② のコピー
目の部分1 のコピー
瞳部分の色板

色ごとに彫り分けた版木は裏表を使い版木13枚25版になりました。
13枚25版 のコピー

完成した版木を用い、摺師が原画の色に忠実に摺っていきます。
顔・目などの細かい部分や陰影を再現するために摺師は何度も版を
使い分け摺重ねていきます。
そのような過酷な使用にも摺り耐え、紙の伸縮によるズレもでない強さがある
紙は越前生漉奉書紙を使用しています。

生漉奉書紙
この和紙は手漉き和紙古来の技法を受け継ぎ、木材パルプなどを使用しない
100%楮だけを使用した和紙です。

その和紙に摺るのは佐藤木版工房の中山氏
摺師 中山

原画を見ながら絵の具を調合し、主版を摺った後、薄い色から順に重ね摺していきます。
主版に絵の具載せ
主版に和紙を載せる
主版を摺る

①主線 のコピー

1ミリにもみたない瞳部分の版を使い寸分のズレなく摺り上げていきます。
②目・瞳 のコピー


今回の版画は原画に木版独自の技法を交えるというコンセプトの基、
ゴマ摺という摺技法を蛙・背景に原画とは違う表現方法で摺り上げました。
⑤蛙・背景ゴマ摺 のコピー


25版の版木を用い35回摺重ね完成した版画がこちらです。
⑩完成 のコピー


「Kawazugal」
紙寸:41㎝×27㎝
絵寸:36.7㎝×23.7㎝
用紙:越前生漉奉書紙
絵師:BUNBUN
彫師:北村昇一
摺師:中山誠人
芸艸堂版 25版35度摺




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「芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル」展が三菱一号館美術館にて始まります。

こんにちは。芸艸堂です。

展覧会のお知らせです。

芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル
2月25日(土) 〜 4月9日(日)三菱一号館美術館

歌川(落合)芳幾(1833-1904)と月岡(大蘇)芳年(1839-1892)は、
幕末を代表する浮世絵師、歌川国芳(1798-1861)の門下でともに腕を磨き、
慶応2-3(1866-67)年には、幕末の風潮を反映した残酷な血みどろ絵を共作しています。
良きライバルとして当時は人気を二分した両人ですが、芳幾はその後発起人として
関わった「東京日日新聞」(毎日新聞の前身)の新聞錦絵を描くようになります。
一方の芳年は、国芳から継承した武者絵を展開し、歴史的主題の浮世絵を開拓しました。
人生半ばの30歳前後で明治維新を迎えた二人は、最後の浮世絵師と呼ばれる世代です。
浮世絵衰退の時代にあらがうべく、彼らがどのように闘ったのかを、貴重な
浅井コレクションからの作品を中心に振る展覧会です。(解説より)

この展覧会を最後に建物メンテナンスのため休館し、2024年秋頃の再開館を目指されます。
長期休館前最後の展覧会をお見逃しなく!

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ミュージアムショップに関連書籍が並びます。こちらも是非お立ち寄りください。

一魁漫画

国芳雑画集

風俗大雑書

八犬伝錦絵大全


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SSS Re\arise #1.5 EXTHIBITION KYOTO”にて京都伝統産業事業者とのコラボレーション展始まりました。

こんにちは、芸艸堂(うんそうどう)です。

株式会社 アプリボットのクリエイティブスタジオ「SSS by applibot
(トリプルエス バイ アプリボット)」が開催する、所属クリエイター
自らがプロデュースする展示会“SSS Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO”にて、
京都市およびホテルアンテルーム京都の全面協力の元、京都伝統産業事業者との
コラボレーションによる新作発表会が始まりました。

SSS by applibot
Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO 
ホテル アンテルーム 京都 〒150-8044 京都府京都市南区東九条明田町7番
入場料:無料 ※予約不要
2023年2月18日(土)~4月2日(日) 10:00-20:00

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タイキ、米山舞、BUNBUNがそれぞれの事業者とのコラボレーション作品を展示
いたします。
芸艸堂はBUNBUNが浮世絵を含む木版技術を利用しつつ、現代のインクも交えて
制作した木版画のコラボレーション作品の制作をいたします。






BUNBUN
イラストレーター・キャラクターデザイナー。京都府出身。
ライトノベルの挿絵イラストを中心に、アニメ、ゲームなどの
キャラクターデザインを手掛ける。
2004年からフリーランスイラストレーターとして活動を開始。
ライトノベルのイラストを100冊以上担当、画集4冊発刊。

原作イラスト・キャラクターデザイン原案として、「ソードアート・オンライン」
「結城友奈は勇者である」 / 「終末のイゼッタ」 / 「サクラクエスト」などの作品
を手掛ける。

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エントランス
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×引箔の楽芸工房さん
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×木版画の芸艸堂
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×唐紙の丸二さん
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アンテルーム京都正面にはヤノベケンジさんのSHIP'S CATがお出迎え



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第95回 東京インターナショナルギフトショー春2023に出展します。

こんにちは 芸艸堂(うんそうどう)です。

展示会のお知らせです。

2023年2月15(水)~17日(金)
第95回東京インターナショナルギフトショー 春2023
THE13th LIFE × DESIGN / LIVING & DESIGN

東京ビッグサイト 東4-T33-03 団体出品(異業種交流会KYOOHOO内)
芸艸堂はウクライナデザイン芳中のがま口北村昇一 木版画 KS2 千本鳥居
などを展示いたします。

2023 東京ギフトショー KYOOHOO
2023 東京ギフトショー ウクライナデザイン
芳中「仔犬」裏 WEB
北村版画 千本鳥居 のコピー

ご来場をお待ちしております。
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SSS Re\arise #1.5 EXTHIBITION KYOTO”にて京都伝統産業事業者とのコラボレーションを発表

こんにちは、芸艸堂(うんそうどう)です。

株式会社 アプリボットのクリエイティブスタジオ「SSS by applibot
(トリプルエス バイ アプリボット)」が開催する、所属クリエイター
自らがプロデュースする展示会“SSS Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO”にて、
京都市およびホテルアンテルーム京都の全面協力の元、京都伝統産業事業者との
コラボレーションによる新作の制作が実現します。

SSS by applibot
Re\arise #1.5 EXHIBITION KYOTO 
ホテル アンテルーム 京都 〒150-8044 京都府京都市南区東九条明田町7番
入場料:無料 ※予約不要
2023年2月18日(土)~4月2日(日) 10:00-20:00

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タイキ、米山舞、BUNBUNがそれぞれの事業者とのコラボレーション作品を展示
いたします。
芸艸堂はBUNBUNが浮世絵を含む木版技術を利用しつつ、現代のインクも交えて
制作した木版画のコラボレーション作品の制作をいたします。
現在鋭意制作中!!





BUNBUN
イラストレーター・キャラクターデザイナー。京都府出身。
ライトノベルの挿絵イラストを中心に、アニメ、ゲームなどの
キャラクターデザインを手掛ける。
2004年からフリーランスイラストレーターとして活動を開始。
ライトノベルのイラストを100冊以上担当、画集4冊発刊。
原作イラスト・キャラクターデザイン原案として、「ソードアート・オンライン」
「結城友奈は勇者である」 / 「終末のイゼッタ」 / 「サクラクエスト」などの作品
を手掛ける。



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ギャラリー
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