芸艸堂 店主の日記

明治24年京都にて創業、 現在日本で唯一の 手摺木版和装本の 出版社「芸艸堂(うんそうどう)」の 4代目当主が芸艸堂の木版にまつわる話、 旬の情報をお届けします。

2023/11

明治24(1891)年、美術書出版社として京都で創業。
現在、日本唯一の手摺木版本を刊行する出版社です。
その木版摺、製本技術を活用して、明治~昭和初期にかけて刊行した多色摺り図案集のモチーフを
アレンジし、顔料を使った美しい発色、柔らかな和紙の手触りが特徴の木版商品や、文具、インテリア
などを制作しています。

浮世絵木版画作品展が京都国際マンガミュージアムにて始まります。

こんにちは。芸艸堂です。

展覧会のお知らせです。

第四回 浮世絵木版画作品展
伝統の技を受け継ぐ人達

11月23日(木・祝)~28日(火)京都国際マンガミュージアム

浮世絵木版画彫摺技術保存協会が45周年を迎え、「浮世絵木版画作品展」を開催します。
協会に所属する職人の浮世絵・大正版画・アニメ作品など、幅広いジャンルの作品を展示。
職人による実演や体験もできます。

浮世絵木版画作品展 京都

■京都展
日 時:11月23日(木)~28日(火) 10:30~17:30 (最終入場時刻17:00)
観 覧:無料
会 場:京都国際マンガミュージアム
〒604-0846 京都府京都市中京区烏丸通御池上ル
京都市営地下鉄烏丸線・東西線 「烏丸御池」駅2番出口より徒歩2分

※会場である京都国際マンガミュージアムの入館料は必要です。
※京都展のDMハガキをお持ちの方はミュージアム入館料が不要となります。
入り口付近の 当展覧会 案内で受付をしてください。
DMをお持ちでない方、及び同伴者のおられる方には、入場券をお渡ししますので、
お申し出ください

展覧会の詳細は、浮世絵木版画彫摺技術保存協会のウェブサイトをご覧ください。
https://choshugijutsu.jp/news/news.html

11月14日付けの京都新聞朝刊にて、当展覧会の記事を掲載していただきました。
20231115京都新聞 浮世絵木版画作品展



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「印刷の原点、木版画と石版印刷の世界を覗く」のお知らせ

こんにちは。芸艸堂(うんそうどう)です。

印刷の原点、木版画と石版印刷の世界を覗く
のお知らせです。

NHKの朝ドラ「らんまん」で主人公が植物学の情報を複製し伝える
手段として石版印刷が随所に登場しました。
さらに、時代を遡り、江戸時代にはカラー絵画を木版画で複製し、
人気作家の出現が芸術の大衆化に貢献を果たしました。
今や、海外訪問者が求める日本文化のイメージとなっています。

今回は、古い印刷プロセスの見学を通して、先端の技術視点、
または学術的な視点など、多方面への思考のヒントになる稀有なチャンスです。
ご多用とは存じますが、皆様のご参加お待ちしております。

2023年12月15日開催見学会案内「石版印刷と木版画の世界」

・・・・・・・・・・・・・・〈プログラム〉・・・・・・・・・・・・・・
日時 : 2023年12月15日(金) 13:00~17:00(12:30より受付)
会場 : 京都市芸術大学新キャンパス
(JR京都駅 塩小路口を出て、塩小路通り東方面へ徒歩5分 )
〒600-8206 京都市下京区下之町57-1

13:00~13:05
開会の挨拶 (一社)日本印刷学会 西部支部 支部⾧ 舟越 一郎
13:05~15:00
「石版印刷からひもとく印刷の歴史(木版画からオフセット印刷へ)」
「石版印刷の実演」
印刷・複製技術の発達の講演の聴講。石版印刷にて2024年カレンダーを和紙へ印刷実演。
京都市芸術大学 美術学部 美術科 教授 田中栄子 氏
15:00~15:30 休憩・芸艸堂へタクシーで移動
15:30~17:00 ~ 見学後、現地にて解散 ~
「芸艸堂にて木版画の実演と木版蔵の見学」
「北斎 冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の摺り実演と、版木蔵の見学を実施。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
申 込 先: 日本印刷学会のホームページの「セミナー・講座・ シンポジウムの参加登録」
からお申し込みください。 http://www.jspst.org/

定 員: 40名(実演スペースの事情で、定員前、早めに締め切る可能性があります。)
参 加 費: 会員7, 000円、非会員8, 000円
※大阪府印刷工業組合, 兵庫県印刷工業組合の組合員は会員扱いとなります。
支払方法: 当日現金払い (領収書を用意しております。お釣りのないよう
参加費のご用意をお願いします。)
注 意:コロナ感染予防のため、参加者はマスクの着用をお願いします。

摺師
摺 実演②
摺 実演①




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東洲斎写楽「市川鰕蔵の竹村定之進」木版画

こんにちは。芸艸堂(うんそうどう)です。

わずか10ヶ月の間に140数点もの作品を描き、忽然と消えた謎の絵師・東洲斎写楽。
その木版画の一図を自社WEBにUPしました。
市川鰕蔵の竹村定之進
いちかわえびぞうのたけむらさだのしん

市川鰕蔵の竹村定之進 のコピー

役者の上半身のみを描いた大首絵28点は、写楽を代表する作品です。
本図は、寛政6年(1794年)5月に河原崎座で上演された『恋女房染分手綱
(こいにょうぼうそめわけたづな)』の中で竹村定之進を演じる市川鰕蔵を
描いた作品です。
こちらの木版画は背景に黒い雲母(キラ)が用いられています。
(雲母(キラ):カリウムを主成分として含む珪酸塩鉱物のグループ。
光沢が強く光をキラキラと反射させることから、古くは「きら」と称される。)

写楽 ベタ揉み
こちらの木版画の背景は更に揉み加工が施されていて、芸艸堂版はその加工
を再現しました。

雲母造り
絵の具に雲母を練り混ぜます。

写楽 ベタ板
ベタ板(背景部分の版木)に絵の具を載せ摺ます。

写楽 型紙
人物部分を型取り

写楽 ベタ揉み②
型を人物が摺られた箇所に合わせ、背景箇所を手で折り曲げ揉んでいきます。

写楽 ベタ揉み③
人物部分が折れたら刷毛で均す。

写楽 ベタ揉み①
写楽 ベタ揉み
折る・揉む・刷毛で均す。の工程を何度も繰り返し上部の写真の様な状態へ

木版摺の後、気の遠くなるような手作業を繰り返し、人物が浮き上がるような
加工を当時と同じ表現で再版いたしました。
市川鰕蔵の竹村定之進 のコピー
19800円(本体18000円)
絵寸:縦38.5×横25㎝



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木版干支年賀状(辰)

こんにちは芸艸堂(うんそうどう)です。

今年も残すところあと2ヶ月。木版摺干支年賀状をWEBにUPしましたのでご紹介します。

木版摺り 辰 年賀状

辰年賀状イメージ

図柄は全て芸艸堂発行の木版本から用いています。

1.荻野一水「図案百題」より  
①荻野一水「図案百題」 のコピー

2.3.河原崎奨堂「聚古文様」、「聚祗帖」より
②河原崎奨堂「聚古文様」 のコピー
③河原崎奨堂「聚古帖」 のコピー

4.鍬形恵斎「鳥獣略画」より
④鍬形恵斎「鳥獣略画」 のコピー

5.田中幽峰「工芸新図」より
⑤田中幽峰「工芸新図」 のコピー

6尾形光琳「光琳新選百図」より
光琳の辰図も写真では墨1色に見えますが、龍の背景にはうっすらと
ボカシ摺りが入っています!摺師さんに一手間かけてもらいました。
⑥尾形光琳「光琳新撰百図」 のコピー

7.作者不肖「日本古代文様」より
⑦不詳「日本古代文様」 のコピー



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ギャラリー
  • 「壁を飾るもの展」が鳥居株式会社にて開催されます。
  • 「すべてを描く萬よろず絵師 暁斎」展が中之島香雪美術館にて始まります。
  • 「体感型デジタルアート劇場 浮世絵 RE:BORN」展が角川武蔵野ミュージアムにて始まります。
  • 「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」展が東京国立博物館にて始まります。
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  • 「大谷探検隊 吉川小一郎」龍谷ミュージアムにて木版摺実演、貝千種展示